法律相談 #23「知人より、実印を貸してほしいと言われました」

知人より、実印を貸してほしいと言われました。悪用される危険性はないのでしょうか。

   実印は、あらかじめ役所に自分の印鑑であることを届出し、印鑑登録証明書の交付を受けられる印鑑のことをいいます。
印鑑登録証明書というのは、その印鑑(印影といいます)が本人の印影と同一であるということを役所が証明してくれる書類です。これは本人でしか取り寄せることができません。
そのため、ある文書に押された自分の印影が自分の印鑑登録証明書の印影とが一致していれば、その文書は自分が作成したものに間違いないということになります。裁判所もそのような扱いをしています。
例えば、実印は、土地の売買、借金、保証、遺産分割協議などの重要な財産取引の場合に要求されますが、他人を信用して実印や印鑑証明書を渡すと、自分の知らないところで悪用されてとんでもない負担を押し付けられる可能性があります。印鑑を押した覚えはないといっても、裁判所は信用してくれません。
ですから、他人に実印を渡すのは絶対にやめましょう。実印を押す必要がある場合は、必ず自分で文書の内容を確認し、その内容を理解したうえで自分で押すことを心がけてください。