妊活相談室 #15「男性不妊は、不妊原因の中で何%を占めていますか」

男性不妊は、不妊原因の中で何%を占めていますか?

  現在不妊カップルの割合は約15%とされており、そのうち24%が明らかに男性が原因でそのほか24%が男性関連です。つまり不妊カップルの約50%は男性側に不妊の原因があることになります。では、男性側の原因別の割合はどのようなものなのでしょうか。
精子を作るのに異常をきたしている造精機能障害が男性側の原因の9割を占めており、その他に精路通過障害(5%)、性機能障害(3%)などです。性機能障害以外は精子関連であり男性因子の大部分は精子が原因となります。代表的なところでは精子が少ない乏精子症です。これは一般精液検査で精子1㏄あたり1500万以下(2010年までは1㏄あたり2000万以下)が乏精子症となります。普通は1回で約3億個(1㏄あたり1億)が射精されます。これは日本の人口数の倍以上ですから驚異的な数字ですが、それでも卵管まで到達できるのは僅か50個から数百個と言われています。精子数が少ない人の精子の卵管到達数はかなり少量と思われます。この場合ある程度あれば人工授精で妊娠はかなり可能と思われますが、問題なのは精子が全くない無精子症の場合です。ただ技術が進歩した結果、無精子症も病態によっては精巣から精子を取り出して妊娠出産に至ることも可能です。当院でも泌尿器科のご協力を戴いて無精子症のカップルの妊娠例を認めています。
乏精子症や無精子症に対する薬での治療法は現在確立されていません。マスコミやネット上では漢方やビタミンなどを紹介する広告がありますが、医化学的に証明されているものは無精子症の2%に精巣を刺激するホルモンの効果が立証されているのみです。これは効果があり、自然妊娠された方もいらっしゃいます。
精巣から精子が取れるかどうかは精巣の大きさが目安になります。正常の精巣の大きさは約20㏄で、12㏄以下は明らかに異常です。自分で触ってみて大きさを診てください。当院では男性不妊相談室を開設しています。小さいなと思われた方はお気軽に相談ください。

  • 妊活や更年期に関するご質問がある方は編集部まで