漢方でととのえるvol.22 夏太り! 原因は脾の弱り?

今年の夏も猛暑が予想されます。しかし暑いからと言って体温(約36度)より冷たい物を摂るということは、それを体の中で体温に上げるための余分なエネルギーを消耗します。冷たい物だけでなく、常温の物もやはり体温よりまだまだ低いので体のエネルギーを奪われます。冷たい物を飲んでも尿は冷たくありません。それだけエネルギーが使われています。冷たい物の摂り過ぎは消化力の低下に加え、疲労が増して代謝も落ちます。漢方では、エネルギーを作り出す「脾」(消化系)は冷たい物や水分の摂り過ぎに弱く、摂り過ぎた場合食欲がない・だるい・軟便などの症状が出てさらには、筋力低下・不要物の排泄困難の傾向になり、あまり食べてもないのに太るという結果にもなりかねません。夏の暑い時期に代謝が落ちてしまう方は、まず冷たい物を避け、「脾」を整える芋類・にんじん・大豆食品・キャベツを食べ、食欲のない時は食欲増進作用のある酢の物・梅干し等がおすすめです。まずは「脾」を健康にしてよく噛み(できれば30回噛む)「腹八分目」の習慣をつけることが、体の中からの健康的なダイエットです。