- Q友人に100万円を貸しましたが、返済してくれなかったので裁判をしました。裁判では、裁判官から70万円の支払いで和解できないかと和解を勧めてきました。100万円を貸したのになんで70万円なのか理由がわかりません。私はどうしたらいいでしょうか。
- A
裁判は、裁判官の最終的な判断即ち判決を求める手続きですが、判決ではなく和解(相互に譲り合って合意で解決すること)で終了することが結構多いです。判決になって勝訴した場合でも、相手方が判決に不服で上訴することがあります。その場合、上訴裁判所で逆転敗訴を言い渡される可能性があります。そのリスクを回避するために和解をすることは意味があります。
また、100万円の判決を取得できたとしても、相手方がその判決に応じて支払いをしてくれない場合があります。その場合は、相手の資産を調査して強制執行をすることになりますが、強制執行が成功せずに空振りに終わってしまうこともあります。和解であれば、相手方は和解で決められたことについては約束を実行する可能性が高いので、手間も費用も判決に比べればかかりません。
最近の民事裁判では、双方の主張が出揃った段階で、裁判官が主張や証拠の評価をして裁判官が考える和解案を双方に示します。そこで折り合いがつかなくても、尋問などの証拠調べ手続きが終了した時点でもう一度和解を勧めます。
和解をするかどうかは、裁判にかけた自分の思い、回収の可能性や上訴での逆転判決の可能性などを考慮して弁護士と方針を決めてください。
法律相談 #158
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