ここらオタクイズ vol.03「ジオパークって知ってる?」答え(2021年5月号掲載)

これであなたもここらの達人! ここらオタクイズ

ここら(上越・柏崎地域)の歴史、文化、自然を知って、もっとここらを好きになっちゃおう!

 

vol.03「ジオパークって知ってる?」の答え

日本初のユネスコ世界ジオパーク、糸魚川に関するクイズです。
出題者:フォッサマグナミュージアム

Q1.糸魚川で有名な日本の国石となった宝石はどれ?
①ヒスイ  ②水晶  ③オパール

【答①】ヒスイは宝石の一種で、鳥のカワセミ(翡翠)の羽に似た緑や紫色であることから翡翠と漢字で書きます。糸魚川では、今から約5,000年前の縄文時代からヒスイの加工を始め大珠や勾玉として利用し、世界最古のヒスイ文化発祥の地と考えられています。ヒスイは、太古からの人のかかわりや、科学的な重要性が評価され、2016年に国を代表する石「国石」に選定されました。

Q2.糸魚川市のフォッサマグナパークで見学できる、日本列島を東西に分断する大断層の名前は?
①糸魚川-静岡構造線  ②中央構造線  ③糸魚川-高田構造線

【答①】糸魚川-静岡構造線は、日本列島を地質的に東北日本と西南日本に分ける大断層です。糸魚川から長野県を通り、静岡に至ることから糸魚川-静岡構造線と名前が付きました。地球はプレートという大きな板が合わさって地面ができています。糸魚川-静岡構造線は、アメリカやカナダに続いている北アメリカプレートと中国やヨーロッパに続いているユーラシアプレートの境界であるという説があります。糸魚川市内には、糸魚川-静岡構造線を見学できるフォッサマグナパークがあり、この場所で日本を東西に分断しプレートの境界とも考えられているこの断層に触れることができます。

Q3.深さ6,000mもある地層の大きな溝「フォッサマグナ」を発見した人の名前は?
①クンツ博士  ②クラーク博士  ③ナウマン博士

【答③】ハインリッヒ・エドムント・ナウマン博士(1875~1927)は、ドイツの地質学者で、明治政府のお雇い外国人として20才で来日しました。長野県の野尻湖発掘で有名なナウマンゾウにその名前が残っています。ナウマン博士は、東京大学地質学教室の初代教授に就任。国の調査機関である地質調査所に所属し、日本列島の地質調査に従事しています。1万kmにも及ぶ地質調査の結果、ナウマン博士は、新潟-長野-東京の付近に大きな地質学的な溝があることを発見しました。これをラテン語で「大きな溝」の意味であるフォッサマグナと呼ぶことにしました。現在では、フォッサマグナの深さは6,000m以上あると考えられています。

Q4.料理の味付けなど東西文化を分ける一因ともなった、海岸線に絶壁がある糸魚川市内の地名は?
①孫不知  ②親不知  ③葛葉峠

【答②】親不知は糸魚川市と富山県の境界付近に位置する断崖絶壁の海岸です。この場所は、北アルプスが日本海に落ち込む場所であり、古来から海岸線を歩かなければ通ることのできない難所として知られていました。江戸から糸魚川を通り金沢に抜ける北国街道最大の難所であり、加賀藩の参勤交代の行列にも使われました。松尾芭蕉が訪れた際に「一つ家に遊女も寝たり萩と月」の句を残しています。「親は子を、子は親を、顧みることもできないほど険しい」というのが地名の由来といわれています。その険しさは人々の往来を妨げ、その結果、文化の境界ともなりました。現在でも親不知を境に、だしの味付け(カツオだしとコンブだし)や電気の周波数(50ヘルツと60ヘルツ)、灯油のポリタンクの色(赤と青)など様々な文化の境界ができています。

フォッサマグナミュージアム

ホームページ https://fmm.geo-itoigawa.com/

糸魚川市大字一ノ宮1313(美山公園内)
☎ 025-553-1880