妊活相談室#19
先月のこのコラムで人工授精についての話がありましたが、どのような治療のながれになるのでしょうか?また、妊娠する確率はどれくらいなのでしょうか?
タイミング法で妊娠されない方の次の治療法として人工授精という方法があります。治療の方法はタイミング法で行った排卵誘発を同じように行い、卵胞(卵子がはいっている袋)の大きさが17㎜~19㎜位に育ったら人工授精を決めます。排卵させる注射をして36~41時間後に人工授精を行います。人工授精を行う1時間くらい前に射精した精液を持ってきていただきます。1時間位かけて抽出させた精子のみをカテーテルを用いて子宮の奥に注入します。(当院では胚移植で使用するカテーテルを使用して子宮の奥に入れるようにして妊娠率を上げる工夫をしています。)この治療法における妊娠のためのポイントは、排卵数2~3個の方が妊娠した方の平均数だということです。ところで平成初めに現在行われている人工授精の方法となった時に、排卵誘発をしないで行った人工授精50例は1例も妊娠しませんでした。やはり妊娠に必要なのは卵子が重要な要素ということが言えるでしょう。
妊娠率ですが、一般には10%位とされています。しかし年齢毎に妊娠するかは違うはずです。当院の1100周期のデータからの集計では、34歳以下、35・36歳、37・38歳、39歳以上の各年齢群での妊娠率は、人工授精を行った回数1~5回までで10~35%でした。出産に至る生産分娩率は、最高で20%を認めました。
人工授精に関する治療成績の詳細は当院のホームページをご覧ください。
- 妊活や更年期に関するご質問がある方は編集部まで