魅力あふれるここらんしょ Vol.39
妙高市出身
㈱井手塾 また明日ラボ(就労継続支援B型・生活介護)
QUON CHOCOLATE & DEMI-SEC 新潟上越店
豊岡 亮磨さん (37)
仲町にできたチョコレートと焼き菓子の専門店。製造している様子を見ることができる店内はおしゃれで洗練されており、デニムで統一した制服姿で働くスタッフもみな、にこやかで感じがいい。
ここで働く豊岡さんは2年ほど前にUターン。都内のホテルで洋食専門のシェフとして15年ほどの勤務経験を持つが、戻ってくるとき地元で何をするかは全く決めてこなかった。「自分の店を持つことも考えたけどビジョンが見えなくて」と、まずは実家をリフォームしたり祖母に教えを請い、畑仕事に従事したりしながら職探し。長いこと野菜を食材としてしか認識していなかったが実際に育てることで改めて作ることの難しさや楽しさを知る。
そんなときに見つけたチョコレート専門店立ち上げに伴う求人情報。就労継続支援B型・生活介護事業所としての役割も担っていると知り、菓子製造の経験も障害に対する知識もなかったが「おもしろそう」と応募。採用されたもののお店のオープン時期が延期になり、運営会社である井手塾が手がける児童発達支援・放課後等デイサービスで指導員として半年ほど勤務したことも。「子ども相手とはいえ、人の前に立つなんてことなかったので、すごく勉強になった。障害のことも知っているだけなのと直接接するのとでは違うんだって実感できた」と豊岡さん。
現在は利用者さんの指導をしながらチョコレートや焼き菓子を作る毎日が楽しいと話す。夢は「QUONテリーヌという人気のシリーズがあるのですが、店舗オリジナルの味を開発して商品化されること」。上越オリジナルフレーバーの誕生に期待したい。