法律相談 #122
私の集落で、田んぼの区画を拡張する大規模な事業が始まろうとしています。ところが、区画整理の対象となる地域に、所有者が死亡して荒れ果てた田んぼがあり、話が前に進みません。どうしたらいいのでしょうか?
田んぼの区画整理は、その区域にある田んぼを持っている所有者同士で田んぼの区分けの話し合いをすることが必要になります。
まずは、相続人を探すことが必要です。あなたが他人の戸籍を役所から取り寄せることはできませんが、弁護士や司法書士に依頼すれば、彼らは仕事として死亡した人の戸籍を取り寄せて相続人がいるかどうかを調査してくれるはずです。
相続人がいたとしても、相続放棄をしているかもしれません。相続放棄がされているかどうかは家庭裁判所に確認することができます。
以上の調査をしても、相続人がいなかったり、相続人が相続放棄をしたために、誰もその田んぼを所有する人がいないことがあります。そのときは、死亡者の財産を管理する「相続財産管理人」を裁判所に選任してもらいましょう。そうすれば、その管理人が死亡した人の田んぼの管理者として区画整理の協議に参加したり、その田んぼの処分の方法を考えてくれるはずです。
近年、相続をしても不動産の管理や処分に困るため、相続放棄の件数が増加し、それに伴い相続財産管理人の選任も増加傾向にあります。管理されていない土地などでお困りの場合は、弁護士などの専門家にご相談してみてください。
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