法律相談 #143

会社の上司と折が合わず、会社をやめようかと思います。会社在職中にかなりサービス残業をしてきました。残業代の支払いを請求したいのですが、会社ではタイムカードがありませんでした。こういう場合でも、残業代の請求は可能ですか。

会社にタイムカードレコーダーがあり、労働者がタイムカードに始業・終業時刻を記録できていれば問題はないのですが、タイムカードがなかったからといって、請求をあきらめる必要はありません。
 例えば、業務日誌、パソコンの記録、ICカードによる入社・出社退出記録、ビル管理会社の記録簿などがあれば、おおよその残業時間は推定することができます。また、自分の手帳に継続的に出社退社の時間を記録していれば、十分に証拠として利用することができます。
 残業代の請求に対して、会社は「自発的に仕事をしていただけだ」と主張する場合があります。しかし、会社は残業の必要がなければ、退社を指示すればいいだけです。会社に残っていたことを知りながら何も言わなかったのは、その残業を承認していたことと同じです。だから、気にする必要はありません。
 残業代は、請求できる時から3年で時効になります。残業代の支払をしてくれない会社だと思ったら、なるべく業務内容や出退時間を克明に手帳などに記録し、いつでも残業代が請求できるように備えておきましょう。

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