#20 アトリエわいわい主宰 松尾 ゆみさん

アトリエわいわい主宰
松尾 ゆみさん
東京都出身
上越市在住歴 16年

新型コロナは厄災でしかないが、このウイルスに「いつやるの?いまでしょ!」と背中を押された人も少なくないのでは? 松尾さんもその一人。筑波大学、同大学院で芸術学を学び、院生時代に結婚。数年後、夫の仕事が上越で決まった。見知らぬ土地でほぼワンオペだったという育児は近所の人に助けられた。「雪国ならではの助け合い精神でしょうか。皆さん本当に親切で」と話す。子育てが一段落して、中高の美術の非常勤講師に復職。しかし、授業では一斉に同じ課題をやらせて評価、平均より低い点数をつけざるをえない生徒も出てくるというやり方に「美術ってそういうもの?」と疑念がつのる。また、進学校では美術に予算もつかず、思うような授業ができずに割り切れない思いを抱えていた。そんななか世界を襲ったコロナ禍。一度きりの人生、後悔したくない。思い切って講師をやめ、この夏自分のアトリエを開いた。自発性を大切にしたいので、ちびっ子たちにはお絵かきでも木工でも好きなことをやってもらう。一方、美大を志す高校生にはデッサンを基礎からおしえる。「美術系の予備校が地元にないのはハンデが大きい。いまだに美術なんかで食えるかという人もいるが、世界のエリートにはMFA(美術学修士号)が必須だと言われるほど、日本の外では美術が重要視されている。少しでも美術系に進む人を後押ししたい」と意気込む。ものづくりの楽しさを多くの人と分ちあえることに生きがいを感じているところだ。

松尾さんによる羽生結弦選手のアート作品がオーラを放つアトリエ。11月にオーレンプラザでグループ展を企画している。詳しくはHP(https://www.atelierwaiwai.com/)をチェック。
アトリエわいわい
上越市春日山町1-19-20
TEL.090-3902-4168
atelier1123yumi@gmail.com

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