#22 刺繍作家・ペインター アトリエちくちく 野口 佳代さん

刺繍作家・ペインター
アトリエちくちく
野口 佳代さん

大阪府岸和田市出身
妙高市在住
ここら在住歴 6年

 

小3のとき家庭科の授業で刺繍と出会う。「人としゃべらなくていい」と、没頭した。家でもひたすらちくちく。大作が完成し賞も取った。内向的で親にも刺繍糸や教則本を買ってと言えず、独学で糸の刺し方も工夫した。
服飾専門学校に進学。卒業後は東京のアパレル会社に就職した。アシスタントデザイナーやプレスの仕事を2年半経験したのち、自分のブランドを立ち上げたいと退社。知人の紹介で京都のデザイナーの門を叩く。そこで日本刺繍の素晴らしさに出会い、その奥深い世界を知る。お金のために働くよりしたいことをしたかったので、風呂なしアトリエでも平気だった。手描き友禅の手法も学び、フランス刺繍などいくつもの手法をミックスした独自の世界を編み出した。
2002年からは自身の個展「ちくちく展」を開催するようになった。細かい手仕事の一方で、ビルの壁面いっぱいに絵を描くペインティングも得意技。2015年にはパリで開催されたJAPANEXPOに出展し、話題を呼んだ。上越へは2013年、城下町高田花ロードの招待作家として訪れた。 日間くらい滞在し大作を仕上げる。そのときに知り合ったのがいまの夫。以来、2児をもうけ子育てで生活は一変。あと何年、何作、ちくちくできるかと焦っている。でもそんな自分の背中を見せることで、好きなことで生きるという道もあるんだということを子どもたちに伝えたいと話す。
針一本、筆一本の一本気な「ちくちくママ」、かっこいい。

今年の秋息子が七五三で着る羽織に、龍の刺繍を1年以上前からちくちく。
プロフィール写真は自分でペイントした愛車と。

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