#31 地域おこし協力隊 (上越市板倉区寺野地区) 福井 拓也さん

地域おこし協力隊
(上越市板倉区寺野地区)
福井 拓也さん (34)

京都府京都市出身
上越市在住歴2年

 

大学卒業後、就活せずにフリーター生活。好きな洋服販売の仕事に就くも、押し売りのような接客法に馴染めず倉庫担当に。ちゃんと就職しようと思ったとき浮かんだのが無印良品だった。大きい会社で安定しているが、スーツは着なくてよさそう。バイトから入り4年目に正社員に合格。2020年、無印良品直江津店の立ち上げに抜擢され上越に。現地情報を何も知らずに赴任したが、地域活性化に力を入れると聞きその担当に立候補した。折しもコロナ禍となり、バスの移動販売で山間部を巡ることに。山の人たちの義理人情や人間関係の絶妙な距離感に触れ興味を持つ。京都の山間の父の実家での原体験とも重なった。地域の人と交流するうちに、地域おこし協力隊を探していると上司が相談を受けた。半ば冗談で自分が…という話がだんだん本気になり、最終的には上司もやりたいことをやれと背中を押してくれた。寺野地区は観光要素が様々ある面白い地区。3年の任期中に観光スポットの整備PRや特産品の商品開発に取り組む。3年後もその先も、地区のためになることで自分の生活を成り立たせることこそが地域継承だと考える。その手段はひとつに絞らず、いろいろやってみる。収入源を複数持つことはリスクヘッジにもなる。女性たちが作る郷土料理を残すことも使命のひとつ。山菜採り名人と言われる人は、山菜が出る場所を誰にも教えずに亡くなる。それも継承すべき大切な知恵。山菜のありかを教えてもらえるまでになったら、真の寺野の継承者といえるのかも。

SNSで地域の仕事を発信するのも大切な役目。やすらぎ荘の芝桜など寺野地区を代表する絶景に混じって、福井さんならではのこんな視点も楽しめる。

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