妊活相談室#78
妊娠が分からず腰のレントゲンを撮ってしまいました。お腹の子供に影響はないでしょうか?
妊娠初期から正常な経過でも、妊娠のホルモンの影響で腹痛や骨盤の関節が緩くなるため腰痛はよくあることです。そのためX線検査を受けてしまったとおっしゃる妊婦さんはおられます。心配しないでください。妊娠中のレントゲン撮影による児への影響はありません。妊娠に対する放射線撮影による影響については、20年位前に学会から安全宣言がされています。安全性の根拠となる具体的な数値を、吸収線量(物質がどれだけ放射線のエネルギーを吸収したかを表す量)を表示するグレイ(Gy)で表してみます。
100mGy以下の胎児線量では、放射線被ばくによる医学的な影響はありません。通常の多くのX線診断検査においては、この100mGyという胎児線量を超えることは極めてまれと考えられます。頭部・胸部の単純X線検査で胎児が受ける線量は平均、最大共に0.01mGy以下です。腹部単純X線検査では平均1.4mGy、最大4.2mGyとなります。また、骨盤のCT検査では、平均25mGy、最大で79mGyとされています。骨盤のCT検査でも、胎児への影響の可能性は無いと言えます。
※詳細は大島クリニックのホームページで
- 妊活や更年期に関するご質問がある方は編集部まで