妊活相談室 #102


妊娠中のアルコールはよくないといわれますが、妊活中のアルコールはどうでしょうか。

以前よりお酒と不妊の関連を指摘する報告はありましたが、明確なデータはありませんでした。最近、月経周期の各時期におけるアルコール摂取量と受胎能力の関連を示す報告がありました。受胎能力という言葉は、原文の「fecundability」を直訳するとこの表現になります。このコラムで紹介しているにんようのう妊孕能(妊娠する能力)と同義語になりますので以後妊孕能と表記します。報告内容は、413名の対象者を5年間追跡調査し、アルコール摂取量を最長19か月間調査した内容です。なお、アルコール摂取量はビール約350ml、ワイン150ml、蒸留酒45mlを各々1杯として1日の飲酒回数として計算しています。
 その内容は、排卵期には多量飲酒(1週間に6杯以上)の人は、飲酒をしない人より妊孕能が低下していました。また、排卵後にあたる黄体期では中等度飲酒(1週間に3~6杯)、多量飲酒の場合ともに、飲酒をしない場合より妊孕能が低下していました。排卵前には、関連性は指摘されていません。妊娠希望の方は、排卵~黄体期にかけて深酒はなさらない方がよいかもしれません(詳細は、HP cocola妊活プラスで)。

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