かえってきたここらんしょ in 糸魚川①　矢島好美さん

2021年12月23日2024年2月14日 cocola 編集部

糸魚川市駅北広場キターレ
プランニング・マネージャー
株式会社BASE968 取締役
矢島好美さん（39）

糸魚川市出身
東京からのUターン歴4年

東京の美容専門学校を出て表参道の有名店で美容師になるが、腕に自信がつかなかった。シャンプーの指名も入らない。しかしなぜかトークの指名が。もしかして違う職の方が向いている？頸椎ヘルニアを発症したこともあり転職。通販会社と思って入ったのがタレントグッズの企画、製造、販売を行う会社だった。人気アイドルのツアーに同行し、企画から携わったグッズをファンに売りさばく。スタジアムには5万人のファン。糸魚川市の人口より多い。「推し」のすごさを目の当たりにする。糸魚川市民がこの熱量で糸魚川を推したらすごいことになるのに。故郷には愛着があり、35歳くらいで戻りたいと思っていた。その通りに2016年に帰郷。直後に大火が起こった。前代未聞の大惨事だが、ここからの復興は新しい挑戦や出会いの場になると思った。復興まちづくり情報センターのスタッフになり、まちをどうしたいか、会議やワークショップを重ねた。気づいたのは「まちづくり」は「人づくり」だということ。横のつながりが大事。センター閉所後は「まちづくりらぼ」で人々をつなぎ、企画運営会社を仲間と立ち上げ、2020年開館したキターレの指定管理業者になった。アイドルを見てきて思う。1人じゃ何もできない。センターにならなくても、自分に合ったポジションを見つけた人は長く続く。このまちに必要なのも目立つリーダーじゃなくて個性的な1人ひとりの横のつながり。
自分に何ができるのか自問してきたけど、人をつなぐことなのかなと今は思う。

キターレはだれでも気軽に立ち寄れる場所。健康体操やマーケットなどイベントもいろいろ。奥にはレストランと３つのシェアキッチンがある。