魅力あふれるここらんしょ Vol.38
台湾出身
合同会社 穀宇 KOKUU 共同代表
蔡 紋如さん (37)
あらい道の駅から車で10分ほど走ったところにある妙高市西野谷地区。ここに建つ古民家宿MAHORA西野谷を運営するのは台湾出身の蔡さん。2014年に夫が妙高で就農するのを機に夫婦で移住してきた。愛知県出身の夫との出会いはワーキングホリデーで来日した際に訪れていた北海道のゲストハウス。妙高で自分にできることを探したところ観光協会でインバウンド誘致の仕事を任されることに。独学で総合旅行業取扱管理者の資格も取り、精力的に活動するもコロナ禍で観光の仕事が激減してしまう。
ここで立ち止まらないのが彼女のすごいところ。「このままじゃダメだと思って大学院に入って経営管理の勉強をすることにしたんです」と農業、観光業に加えて大学生としての生活もスタートさせてしまう(二児の母でもある)。卒業した現在は夫婦で合同会社を設立し「農業」「観光」「まちづくり」を軸に「もっと妙高の良さをみんなに知ってほしい、そのために地域に関わって交流できる地域体験型のサービスの提供をしたい」と活動している。
空き家バンクでみつけた築120年の空き家を再生させて古民家宿の運営をはじめたのも「新たな文化の場として地域全体を発展させたい」という思いから。ただ泊まるだけの場所ではなく、地域に溶け込んで“妙高の里山ライフ”を体験してほしい。地域に開かれたコミュニティスペースにしたい。自分自身も外から来た人間だから、ここで暮らすことの贅沢さや不便さは身に染みている。そんな彼女にしかない視点で展開されるこれからの地元ツーリズムに期待したい。
★ご紹介ください★
よそから上越地方(上越市・妙高市・糸魚川市)に 移り住んだ方をおしえてください。紙面でご紹介させていただきます。