法律相談 #101

町内会で会計監査の担当になりました。どのようなことをすればいいのでしょうか。

 監査とは、会計や業務を監督し検査することです。監査は、団体の活動には不可欠な仕事です。団体は人の集合体ですが、現実的には役員(団体によって「会長」「理事」「取締役」と呼び方は様々です)を決めてその役員に団体の仕事をゆだねざるを得ません。そこで、その役員の仕事を監督をする人が必要になるのです。
町内会の会計は複雑ではないと思いますが、報告書を見て「監査しました」という印鑑を押すだけでは監査をしたということにはなりません。帳簿や決算書が現実の資産の出入りの状況と合致しているかどうかを預金通帳や領収書などで確認していく作業が必要です。
たとえば、現金出納帳に「交際費10万円」と記載されていた場合、まず10万円の支出が果たしてあったのかどうか領収書などを確認する必要があります。また、仮に支出が確認できても、予算で交際費の上限が「20万円」だったとしたら、その支出の必要性があったのかどうかの確認も必要です。
監査が形式的になされている状況が続くと、横領、背任などの不正行為が発生してしまうこともあります。団体は、その業務を役員任せにせず監督する姿勢が必要です。そのためにも監査の果たす役割は大きいといえます。

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