妊活相談室#12
タイミング法について詳しく教えてください。
基本的に妊娠の方法としては、タイミング法、人工授精、そして体外受精に分けられます。一般的に妊娠の割合は、自然周期でのタイミング法25%、排卵誘発併用タイミング法で25%、人工授精で25%、体外受精で25%と言われており当院の統計でもほぼ同じ成績となっています。
タイミング法とは何かと言うと、排卵に合わせて性行為を行うことです。まず妊娠を希望されたカップルは、自然の排卵でタイミングを合わせることがほとんどだと思います。半年~1年間タイミングを合わせて妊娠しなければ専門医を受診してみてください。そこでもまずは自然排卵のタイミングを試みます。超音波で卵胞(卵子の入った袋)を診て排卵の時期を伝えますのでタイミングを取っていただきます。そして排卵日の翌日に超音波で排卵の有無を確認します。この自然排卵のタイミングで妊娠に至らない場合は、排卵誘発剤と言われている卵胞を刺激する薬剤を使用します。統計上は、誘発剤を使用した方が妊娠率は上昇します。このタイミング法では、排卵する直前~排卵時が妊娠しやすいです。この時期は経管粘液という分泌物が子宮の出口から出て精子を通しやすくしてくれます。この経管粘液は、排卵の3日前から分泌され、排卵が終了し半日が経過すると経管粘液が出なくなり精子は子宮に入れなくなります。この経管粘液が出ない排卵時期以外の26~27日間は、精子は子宮に入れないのです。
一般的な不妊検査の期間は2カ月程度かかりますが、この検査開始からタイミング療法は始められます。専門医を受診して正しいタイミングの取り方で妊娠に至る場合もあります。ひとりで悩まずに専門医に相談してみましょう。
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