妊活相談室#13
2年間子供を授かりません。20代でも不妊検査をした方が良いのでしょうか?
通常カップルが妊娠を希望すると半年で70%1年で90%、2年で100%妊娠するという統計があります。また、米国の生殖医学会では1年間毎月排卵日に合わせてタイミングを取ったにも拘らず妊娠が成立しない場合不妊症と定義されています。今回のお話し内容では年齢が若い20代前半とのことですが、女性の妊孕能(にんようのう)(妊娠する能力)が一番高いのは22歳ということから、2年間というと長期に妊娠が成立しないわけですから何か重要なポイントが原因していることが考えられます。まず、基礎体温をつけて二相性かどうか確認されることをお勧めします。基礎体温の二相性とは婦人体温計で36.7℃未満の低温相と、36.7℃以上が11日以上続く高温相を確認できれば二相性と考えられます。次に、医療機関を受診していただき子宮卵管造影検査と精液検査を受けられてみてください。子宮卵管造影では、卵管の通過障害の有無を調べます。ここで卵管が閉鎖していると排卵がちゃんとしていても卵管に卵子がキャッチできず受精しません。この場合は、体外受精という特殊な治療が必要となります。次に、精液検査は精液量、精子数、運動率を調べます。精子数でWHOの基準値前後の値であれば3回検査をして平均をとります。極端に少ない場合は、人工授精などの適応となります。いずれにせよ20歳代前半というお若い年齢で2年間妊娠しないとなると前述した検査は必要と思われます。不妊治療は年齢が経てば経つほど治療の成績が低下します。若いからと放っておかず、早めの受診、検査をお勧めいたします。
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