妊活相談室#63
女性の年齢が上がるとどうして妊娠しづらくなるのでしょうか?
妊娠が女性の年齢に依存すると言われる理由は、卵子は出生後には造られていないことにあります。精子が1秒間に数百個造られることと大きな違いがあります。卵子は時間の経過とともに数が減り(量の問題)、老化します(質の問題)。卵子の量の問題は、胎児期に700万個の卵子ができあがり、出生時に100万個になり、生理の開始年齢12歳くらいで30万個になってしまいます。以後、排卵1個のために1,000個の卵子がリストアップされ排卵周期に20個くらいに絞られます。つまり何もしなくてもひと月に1,000個の卵子が消費されるのです。この消費速度で行くと37~38歳で卵子はなくなってしまいますので、35歳以降はリストアップされる卵子の数が減り排卵期の卵子候補も減っていきます。閉経期頃には、卵子の残数は1,000個くらいと言われています。
質の問題では、35歳以降では卵子の染色体異常率が上昇します。卵子の染色体異常とは、卵子の染色体2本2組の減数分裂の異常によるものです(詳しくはHPで)。この染色体異常率は、34歳までで10%、39歳で30%、43歳で50%、45歳で100%となり、受精卵になるとこれに30~40%の異常率が上乗せになり妊娠しにくくなります。
※詳細は大島クリニックのホームページで
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