妊活相談室 #20「不妊治療の際の排卵誘発剤は…」

不妊治療の際の排卵誘発剤は、体に負担または、影響はないのでしょうか?

 結論から言いますと概ね体への負担、影響はありません。昭和の頃は誘発剤を使うと卵子が多く排卵するため、早めに卵子の在庫がなくなり閉経が早くなると言っている医師がいました。しかし、生殖医療が進歩した現在では、この説は否定されています。何もしない自然排卵でも1個の排卵のために1000個の卵子が動員され消費されますので、誘発剤の使用の有無による影響はありません。注射薬による排卵誘発剤を半年間使用すると排卵率が良くなるという実験結果があり、実際排卵率も良くなります。
ただ、排卵誘発剤の身体への影響に二点ほど注意が必要です。一つは誘発剤の卵巣への刺激により卵巣が腫れてしまうことです。全員の方がなるわけではなく、特異体質の方に症状が出やすいです。抗ミュラー管ホルモン(AMHという卵巣年齢のホルモン)を測ることによって特異体質かの目安がわかります。※(詳細はホームページをご覧ください)もう一つは誘発剤の内服薬(クロミフェン)による副作用です。この薬は直接、卵巣に働く薬ではないため人によっては子宮内膜が薄くなったり、子宮頸管粘液(精子が子宮内に入るには大事なものです)が出なくなったりという症状が出ることがあります。有名な教授曰く、出来にくい方が呑み続ければ避妊薬になるという薬です。
以上、副作用について理解、納得をいただいたうえで処方を受けてください。

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