妊活相談室 #44 「不妊治療と乳がんの関係性」

不妊治療すると乳がんになりやすいと言うのは本当ですか?

 リスクを上昇させるとは考えらていません。最近、米国の最も権威のあるアメリカ生殖医学会よりデータをまとめた論文が出されて、不妊治療のための薬剤を使用した女性では乳がんのリスクの上昇はないと発表されました。不妊治療を受けられる方に不利益になることはありません。
婦人科で使用される性ホルモンに関しては、乳がんとの関連が取沙汰されていました。これも生活習慣関連因子(飲酒・肥満など)によるリスク上昇よりも婦人科ホルモンのリスクは低く、危険とする根拠は低いと考えられています。例えば、日本人女性で定期的にアルコールを摂取すると、乳がんと有意な相関が認められています。具体的にはアルコールを週に150g飲酒(ビール大瓶1本を毎日飲むのに相当)すると乳がんの危険度は上がり、相対危険度は1.75となり、これはピルを内服している人の方がリスクは低いと言うことになります。また、肥満が閉経後、乳がんの確立した危険因子の1つであり、閉経後で高いBMIと、乳がんの発達とが明らかに関係しているとの報告があります。
以上のように、婦人科で使用するホルモンは乳がんとの関連は生活習慣関連因子より低いと考えられています。どうか安心して治療を適正な年齢の時期に受けられることをお勧めします。(※文献出典は当院教えて妊活追記のページをご覧ください)

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