妊活相談室#6

もうすぐ結婚予定ですが、2年前に子宮内膜症と診断され、治療しております。子供が授かるかとても不安です。子宮内膜症の方の妊娠・出産率はどのくらいでしょうか。

  ほとんどの女性の方は耳にしたことがある子宮内膜症という病気は、卵巣や骨盤に好発します。この病気ができる原因は、月経血が卵管を通っておなかの中にこぼれて卵巣や骨盤内の臓器に着床して発育すると考えられています。月経血の逆流は誰にでも起こるものですが、内膜症になる人とならない人の違いは自己免疫疾患などの体質的なものであるという説もありますが未だ明確ではありません。内膜症の栄養源は卵子の入った卵胞が作る卵胞ホルモンという女性ホルモンですから、生殖年齢の方に多く発症し、手術以外に完全に治すことは不可能です。卵巣に生着し内膜嚢胞となり大きくなるとチョコレート嚢腫になります。問題なのは卵子の破壊が起こることです。
では、子宮内膜症が具体的にどの程度妊娠成立の障害になるのでしょうか。不妊症の25~50%の方に子宮内膜症があると言われ、米国では不妊症の50%は子宮内膜症が原因で
あると言われています。夫婦ともに異常がない場合fecundity(繁殖力という意味でひと月あたりに出産できる妊娠をする確率)は0・15~0・20と言われていますが、子宮内膜症の女性のカップルでは0・02~0・10とされています。ご質問の子宮内膜症のある方の妊娠率ですが、明確な数字はありません。それは内膜症の病状の進行具合により卵巣や卵管への影響に違いがあるからです。内膜症の進行が進むと卵巣では卵子の破壊が進み排卵誘発で卵巣刺激を行っても未排卵が多くなり、卵管では卵子の取り込みが障害されてしまいます。また、骨盤内の腹膜病変では、軽度の内膜症でも妊孕能が低下するとも言われています。生殖年齢で妊娠を希望されて受診される頃には、内膜症が発症してからかなり進んだ時期であることが多いと思います。
妊娠希望で内膜症がある方は、早目に積極的な妊娠率が高い治療法を選ばれた方が良いでしょう。具体的な治療法については別の機会に述べてみたいと思います。

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