妊活相談室#64


結婚して3年ですが妊娠しません。生理は順調ですが、基礎体温はガタガタで高くなりません。排卵検査試薬で陽性になっているので排卵はしていると思います。

排卵検査試薬が陽性でも排卵しているとは判断できません。排卵検査試薬で調べるホルモンは、黄体形成ホルモンと呼ばれ、ホルモンの宝庫である脳の下垂体という部分から分泌されています。このホルモンが血液内で急速に上昇すると排卵を起こすのですが、このホルモンの血中濃度の10%くらいが尿にでます。この尿を調べることにより排卵のタイミングを知ることができるので非常に役に立ちます。排卵のタイミングを調べるには最適なのですが、このホルモンは脳からの指令を伝えるだけで、受け取る卵胞(卵子の入った袋)が排卵しないこともあります。排卵したかどうかは、超音波検査で確認するのが適切です。
家庭で排卵を確認する方法は、基礎体温が便利です。排卵させるホルモンの名称は黄体形成ホルモンですが、この名称からもわかるように排卵は黄体をつくる手段なのです。排卵後つぶれた卵胞から黄体が形成されて黄体ホルモンが分泌されます。その血中濃度が3~5ng以上で脳の体温中枢を刺激して基礎体温が36.7℃以上の高温相になります。つまり高温相をつくらないということは黄体をつくるような排卵がなされていないということになります。(卵巣に働くホルモンの動きについてはHPにて)

※詳細は大島クリニックのホームページ

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