法律相談 #145
私の叔父が高齢のため一人暮らしができなくなったので、私が高齢者施設に入所を申し込んだところ、その施設から「身元保証人」になってほしいと言われました。身元保証人とは? 私はどうしたらいいでしょうか。
高齢者が病院や高齢者施設に入所する際、「身元保証人」が必要とされることが多いです。「身元保証人」のすることとしては、一般的に ①費用の支払いが滞ったときに支払いをする、 ②医療行為について同意、 ③本人の死亡後に遺体の引取りをする(これは「身元引受」とも言われています)などです。ただし、法律で決まっているわけではありません。
負担を引き受けるのがイヤであれば、断ればいいのです。家族・親戚だからといって「身元保証人」になる義務はありません。ただし、「身元保証人」がいないと、入院や入所を断られてしまうこともあります。ではどうしようと悩む人もいます。
高齢者の身元保証のリスクの予測は比較的容易です。費用の支払いができるかどうかは、本人の年齢や収入・資産などが把握できていれば十分に判断できます。遺体の引き取りやその後の葬儀も、最近は費用が定型化されていますから予測ができますよね。今後起こりうることを具体的に検討して、身元保証人になるかどうかを決めればいいと思います。
また、「身元保証人」になることに抵抗があるのであれば、病院や施設に対して、本人の資産内容を開示して支払いが滞ることがないことを説明してみるというのもいいと思います。