法律相談 #132

町内会の決め事に縛られるのがイヤで町内会をやめました。そうしたら、町内会長から、「会員ではないのでゴミ捨て場を利用するな」と言われてしまい困っています。ゴミ捨て場は長年、自治体の要請で町内会が管理してきました。町内会長の言い分は正しいのでしょうか。

町内会側の言い分は、町内会に入らず町内会費の支払いもしないのであれば、ゴミ捨て場を利用する資格はない、仮に利用が認められれば、町内会に誰も入らなくなってしまう、というものです。
しかし、家庭ゴミの収集は自治体の業務であり、町内会は自治体のゴミ収集業務に協力しているに過ぎないのではないでしょうか。しかも、町内会は自治体の正式な機関でもなく地縁で結合した民間の団体です。そうすると、町内会から脱退しただけで自治体からサービスが受けられなくなるというのもおかしな話だと思われます。
ゴミ捨て場をめぐるトラブルは各地で起きています。自治体は、様々な業務を町内会を通じて行ってきました。例えば、広報誌の配布などもその一例です。しかし、最近は町内会への加入が面倒だと言う人も多くなっています。そこで、こういう摩擦が生じてきているのです。
このゴミ捨て場の事案は、現在最高裁で争われており、最終的な結論はまだ出ていません。難しい問題ですが、住民と町内会との問題にせずに自治体も話し合いに入り、今の時代に合った住民サービスを考えていくほかないものと思います。
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