法律相談 #134

自宅の土地建物を売ろうとして不動産業者に相談したら、「抵当権の登記があるから、このままでは売れない」と言われました。登記簿を見てみると、50年も前ですが、今は死んでしまった私の祖父が「債務者」で、私の知らない人が「債権者」になり「抵当権設定」の登記がされていました。自宅を売却するためにはどうしたらいいでしょうか。

 抵当権とは、貸した金の支払いが滞った場合などに、不動産を競売してその売却金をその貸金の返済に充ててもらうために、借主の不動産に設定する権利です。
この権利が設定されていると、その土地が競売される可能性がありますので、通常は買い手がつきません。売却しようとするのであれば、その抵当権を消滅させる必要があります。
設問の場合、おそらくはおじいさんが他人から自宅に抵当権を設定してお金を借りたのでしょう。
ただし、その貸金関係について、あなたやあなたの家族が、その「債権者」から請求されたことがないのであれば、その貸金債権は時効で消滅したと主張できます。
「債権者」が生きているのであればいいですが、50年も前の話ですから、すでに死亡されている可能性もあります。その場合はその相続人を探し出して登記の抹消をお願いし、交渉がもめた場合は裁判で解決するほかありません。そのため、あらかじめ専門家に相談してみる必要があるでしょう。

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