法律相談 #137

SNSで著名な経済ジャーナリストが株式投資を勧めている広告がありました。それをクリックすると、経営コンサルのLINEに誘導されました。そのコンサルが「1対1で指導します」というので、それに申込むと、次々と手数料や投資資金の支払いを求めてきました。支払った総額は1,000万円。もう支払う金はありません。どうしたらいいでしょうか。

著名人の名前と写真を勝手に使用した悪質なネット詐欺が横行しています。老後の不安や最近の株高に乗じた投資ブーム、簡単にネット上で投資ができる環境などが背景にあります。いったん申込むと「必ず儲かる」などと言って、次々にお金をだまし取り、最後は身ぐるみはがされてしまう被害を被ることになります。
 ネット詐欺の被害にあった場合は、すぐに警察や振込先の金融機関に連絡をしてください。通称「振り込め詐欺救済法」という法律で、振り込んだ口座を凍結(利用停止)し、その口座にお金があった場合には、被害額に応じて、被害者に分配されることになっています。
 ただし、犯罪者は被害者からの入金がある都度、即座に金を引き出してしまいますから、口座にお金が残っていない場合がほとんどです。
 最善の対策は、安易な儲け話に乗らないことです。数十万円のお金を振り込むようなときには、その前に「おかしくないか?」と自問自答し、周囲の家族や知人友人、あるいは弁護士などの専門家に相談して
みるという習慣を身につけて被害を未然に防ぐことを心掛けるべきです。
今月の無料相談:4/8(月)10:00~