法律相談 #104「父が亡くなりました。相続人は私と兄の2人です。…」

父が亡くなりました。相続人は私と兄の2人です。父の預金が300万円あり、そこから葬儀費用を捻出したいのですが、兄とは仲が悪く兄が父の預金の払戻しに応じてくれません。どうしたらよいでしょうか?

 人が亡くなると、金融機関はその人の預金口座を凍結します。これまでは、相続人が複数人になる場合、相続人の1人が預金の払戻しをしようとしても、他の相続人全員の同意がない限り、金融機関はその払戻しに応じてくれませんでした。被相続人の預貯金は、相続によって複数の相続人が共同して所有することになるからです。
他の相続人が遠方にいたり、仲がよくなかったりすると、同意を取り付けることが大変です。そのため、葬儀費用は、葬儀を取り仕切る人がとりあえず立て替えたりせざるを得ませんでした。
ところが、最近の民法改正により、一定額の預金の払戻が相続人1人でもできることになりました。
改正民法は、相続開始の時の預金額の3分の1に、払戻しをする相続人の法定相続分を乗じた金額について、他の相続人の同意がなくても単独で引き出すことができる、としたのです。
例えば、A銀行にあなたの父の預金が300万円あり、相続人があなたと兄の2人だったとします。そうすると、あなたは、300万円×3分の1×2分の1=50万円、つまり50万円については兄の同意がなくともA銀行から引き出すことができるのです。

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