法律相談 #106

会社でミスをしてしまいました。上司からは「始末書」を書いて提出するようにと言われました。「始末書」って何ですか? それを書いても大丈夫ですか?

 「始末書」とは、仕事上でのミスや不始末を起こした際に、会社に対して事実関係を明らかにすると同時に謝罪や反省をし再発しないことを書面にて誓約する文書です。
会社としては、ミスした事実を認めてその責任を自覚してほしいために、社員に対して始末書の提出を要求するようです。
始末書を書いたからといって、すぐに懲戒処分を受けるということにはなりません。ただし、同様なミスが続いたりすると、会社から全く改善されていないとみなされて、減給あるいは解雇などの重い懲戒処分を受けることがあります。この場合には始末書が証拠として利用されることになります。
ですから、会社が始末書を要求してきても、始末書を書かないという選択もありえます。ただし、書かないと回答すると、会社との関係がこじれてしまう可能性がありますから、書くか書かないかは慎重に判断してほしいところです。
それから、ミスがないのに、あるいは些細なミスなのに、会社が執拗に始末書を書かせようとして迫ってくることがあります。これは、始末書の問題というよりも、始末書を利用して会社が社員に嫌がらせをしていると考えられます。こういう場合は個人での対応が難しいと思われるので、同僚や労働組合、専門家に早めに相談したほうがいいでしょう。

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