法律相談 #113

私は、昨年12月に18歳になりましたが、成年年齢が今年4月から18歳に引き下げられると聞きました。4月になったら、酒を飲んだりたばこを吸ったりできるのでしょうか。

残念ながら、酒もタバコも20歳になるまでできません。成年年齢は、今回の民法改正で、18歳に引き下げられました。これは、近年選挙権の年齢などが18歳と定められるなど18歳や19歳の方々を大人として取り扱うことになってきたことから、市民生活に関する民法においても同様にしていいと考えられたからです(なお、今回の改正では女性の婚姻開始年齢が16歳から18歳に引き上げられました)。
これにより、18歳になれば、親の同意なく取引をすることが可能となりました。ただし、これまでは、悪質商法に引っかかっても、未成年を理由に簡単に取り消すことができましたが、成年ともなればそれができなくなってしまうので、注意が必要です。
他方、お酒やタバコが解禁される年齢は、従来どおり20歳とされています。これは、健康面への影響や非行防止、青少年保護などの観点から、従来の年齢要件を維持することとされたのです。
今回の成年年齢の引き下げで、成人式はどうなるのか心配される方もいるでしょう。成人式は日本の市町村が慣例で行ってきたもので、法律による決まりごとはありません。何歳のどの時期に成人式を行うのかについては、改正の趣旨もふまえながら最終的に各自治体が判断することとなります。

今月の無料相談  4/8(金)10:00~