魅力あふれるここらんしょ

糸魚川市立青海中学校2年
渡辺 匠智さん (13)

 

父の智紀さんに肩を抱かれて緊張気味の匠智くん。友達とゲームをしている時間が楽しいと言う今どきの中学生だが、彼の特技はかんな削り。なんとかんな薄削りの全国大会「学生の部」で3連覇を成し遂げたスーパー中学生なのだ。
きっかけは小5の時に大工である父に勧められて。智紀さんも同大会の「一般の部」で上位入賞経験を持つ実力者。「小さい頃から工作楽しいなぁぐらいは思っていたけど、それまではお父さんの仕事道具を使って何かしようなんて思ってなかった」と、匠智くん。小1の時に筋ジストロフィーと診断されたことであきらめざるを得なかったバスケット以外に何かに打ち込んでほしいという父の思いを受け、練習をはじめた。智紀さんいわく「まずはかんなを正しく研ぐことから始めて、まぁそこそこできるようになるには1年くらいはかかるだろうなって思っていた」らしいが、筋がよく、あっという間に上達、2か月後には冒頭の全国大会初出場にして初優勝という快挙を達成してしまった。とはいえ、運やセンスだけでうまくなれるものではない。大会前は何時間も削って研いで削って研いでを繰り返す。
薄削りは1ミリの1000分の1単位というラップより薄い数ミクロンで勝敗が決まる世界だ。実は匠智くん、昨年11月に地元糸魚川で開催された大会では「一般の部」でエントリー。「学生の部」では負け知らずだった匠智くんだが、結果は予選敗退。「一定の薄さで削れなかった」と冷静に自己評価、「中学生のうちに一般の部でトップ10には入りたい」と次の目標をかかげ練習にはげんでいる。父子の挑戦を応援したい。

 

 

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