妊活相談室#54


月経不順があるためなかなか妊娠しません。不妊治療を受けたいのですが、高額な金額になると聞いて心配です。

高額な治療費というのは、体外受精などの生殖補助医療のことと思います。卵子や受精卵(胚)を直接身体の外で受精させる治療を生殖補助医療といい、すべて自費診療(健康保険適応外)で高額な治療となります。この生殖補助医療は不妊治療の最終手段で、それまでの治療は一般不妊治療として区別されます。一般不妊治療は保険診療の適応となりますので、健康保険加入者であれば使用する薬剤、検査などはすべて3割の負担です。不妊治療で妊娠する人の8割は、一般不妊治療で妊娠します。
一般不妊治療でも内服薬や注射剤は使用しますから、3割負担といってもそれなりの費用は発生してきます。ただ、内服薬は発売されてから40年以上が経過して薬剤の価格もだいぶ安くなりましたし、注射剤にはジェネリックもありますので以前と比較すると治療費もずいぶん下がってきているように思われます。ただし、内服薬で簡単に妊娠するものではありませんので(内服薬だけでは妊娠率が悪いため)注射剤の追加は必要です。患者さんの経済的負担を少なくするためには、一般不妊治療で効果のある薬剤の組み立てが重要と思われます。

※詳細は大島クリニックのホームページ

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