妊活相談室#82


vol.80で妊娠4週まではお薬を飲んでも影響はないのがわかりました。それ以降はやはり薬は飲んではいけないということでしょうか?

 妊娠4週から7週末の間は、赤ちゃんの心臓、消化器、四肢そして中枢神経など重要臓器が発生し、発達していく大切な時期です。薬剤に対しても敏感な時期、絶対過敏期となります。その前後、妊娠4週3日以前と妊娠7週2日以降については、ある薬剤の臨床データがあり、この期間に薬を服用しても胎児に異常は発生しなかったということです。もちろん個体差があり、完全に問題ないとは言い切れないので、薬剤を投与、服用する場合はこの期間でも十分慎重であるべきです。特に注意するべきは、ワーファリン、合成ホルモン剤(体外受精などに使用するものは天然型で安全)、向精神薬などです。しかし持病(喘息、甲状腺疾患など)でふだんから薬剤を内服している人はどうしたらよいでしょう。実際のところ絶対過敏期でも薬剤が必ず異常をきたすわけでなく、むしろかなり少数と考えられます。私は30年お産を取り扱ってきましたが、この時期に薬剤を内服していた妊婦さんから異常の認められる赤ちゃんが生まれたことはありません。絶対大丈夫とは断言できませんが、妊娠継続には母体の健康が第一ですので薬剤の継続なくして母体の健康が維持できない場合は内服を続けるべきだと考えます。

※詳細は大島クリニックのホームページ

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