妊活相談室 #97


不妊治療と乳がんは関係があるということを聞いたことがありますが本当ですか。

 カップルの14%が不妊症と言われている現在、心配な情報ではありますが安心してください、関係はありません。日本乳癌学会のガイドラインを引用しますと、不妊治療における排卵誘発剤は乳がん発症のリスクを増加させないと考えられると記載されています。また、生殖医学会の国際学会誌であるHuman Reproductionの本年4月号に同じような内容の発表がありました。その記載内容は、不妊治療は乳がんの発生率を有意に上昇させることはないと述べられていました。付け加えて卵巣がん、子宮体がんの発生率も有意に上昇させることはなく、子宮頚がんの発生率を低下させる可能性があると述べています。
不妊治療より生活習慣の中で注意をしなくてはいけないものがあります。それは、ガイドラインによると、アルコール飲料と喫煙です。アルコール飲料の摂取は閉経前では乳がん発症リスクが増加する可能性があり、閉経後では発症リスクの増加はほぼ確実とされています。また、喫煙による乳がん発症リスクの増加は、閉経前後に関わらずほぼ確実となっています
(詳細は、当院HP cocola妊活プラスで)。

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