妊活相談室 #113


ヒューナーテストとは、どんな検査ですか? 不妊治療では必ずする検査ですか?

ヒューナーテストは、粘液-精子適合試験で性交後試験とも言います。頸管粘液は、排卵4~5日前位から子宮の入り口の子宮頸管部から分泌され、その頸管粘液の中を精子が泳いで子宮内に入ります(この頸管粘液がないと、精子は子宮内に入れません)。子宮に入る頸管部を通過できるか、通過障害があるかを調べるのがヒューナーテストです。具体的な検査方法としては、性交後9~14時間後の頸管粘液に動いている精子数を確認します。ヒューナーテストが異常の場合は、抗精子抗体など免疫学的機序による精子の子宮内への通過障害が不妊の原因と考えられます。
 このヒューナーテストは1913年にHuhnerにより実用化され広く臨床の場で採用されてきましたが、検査の判定基準が統一されていないことや、抗精子抗体が血液検査でできるためヒューナーテストを行わない施設が多くなりました。しかしこの4月から不妊治療が全面的に保険適用になった現在、保険適用のない抗精子抗体検査の血液検査も混合診療禁止のためできなくなりました。ただし当院では、WHOの診断基準を参考にヒューナーテストを行っており、その結果、運動精子数が少ない症例の方は人工授精をおすすめしております(WHOの基準値については、HPを参照)。

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